Bloggerが、CBS「60ミニッツ」のダン・ラザーを追い込む!(読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/net/koukogaku/20041002ko01.htm

敏腕記者からニュースキャスターに転じて20年以上。名声をほしいままにしてきた米CBSのダン・ラザー氏(73)が引退の瀬戸際に追い込まれているという。ホストを務める「60ミニッツ」で取り上げたブッシュ大統領の軍歴疑惑問題で、「決定的証拠」として示した32年前の上官メモが、偽造されたものと判明し、「私は欺かれた」と謝罪せざるをえなくなったからだ。・・・この報道の口火を切り、早々と「偽造」と断定したのはインターネットだった。放送終了直後、ブッシュ支持のサイトに「メモの字形は当時のタイプライターのものと違う」という書き込みがあり、これを弁護士3人が運営するサイト「パワーライン」が転載、有力情報が次々入る。3人が偽造を裏付ける情報を巧みに整理・編集して徹夜で発信し続ける中、ここに繋(つな)がるサイトは700を超える。一夜明けると全米無数の読者が偽造を確信していた。すぐにCBSは防戦に追われ、大手メディアすべてが追いかける騒ぎの幕が開いたのだ。
1998年にも同じパターンがあった。「ドラッジ・レポート」という個人サイトがクリントン大統領と実習生とのセックススキャンダルを暴露した1件だ。だが、それは、ニューズウィークが掲載をためらった内容をすっぱ抜いたものに過ぎなかった。今回、メディアを動かしたのは、複雑に繋がった多数のサイト読者が提供した独自情報の重みだった。パワーラインはこう書く。「僕らは何も知らなかった。読者がリアルタイムで情報を共有、交換したからやれたんだ」。こういう機能を発揮できるサイトを「ブログ」という。6年を経てネットはここまで成熟した。メディアにとってひとごとではない。(読売新聞解説部記者)

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