松浦勝人(真在人)専務、千葉龍平常務、エイベックス電撃退社。依田巽会長と対立?

「エイベックス」の創始者で、音楽プロデューサー・MAX松浦としても活躍している松浦真在人専務(39)が、30日付で辞表を提出し取締役を退任した。この日役員会で、依田巽代表取締役会長兼社長と意見が対立。会長の解任動議の提出という緊迫した局面があり、同時に千葉龍平常務への解任動議が可決された。合わせて浜崎あゆみTRFELT、hitomiらが所属するプロダクション「アクシヴ」社長だった千葉龍平常務(40)も同時に退任。音楽業界に大きな波紋を呼びそうだ。松浦は設立からわずか10年で同社を上場企業に育てたカリスマ的存在。大学在学中に横浜市内の貸しレコード店でアルバイトしたあと、1988年輸入レコード卸会社、エイベックス・ディー・ディーを設立。依田とともに、ミリオンセラーを連発するアーティストを多数抱える大レコード会社に急成長させた。千葉は、ディスコ「マハラジャ」の企画マンからプロダクション経営に転じ、浜崎のほかglobe、hitomiら人気アーティスト多数を抱える「アクシヴ」代表を1997年から務めてきた
※エイベックスの見解 http://www.avex.co.jp/j_site/press/2005/press040801.html

2004年8月1日 各位 エイベックス株式会社 ■当社人事に関する重要なお知らせ(速報)■
 エイベックス株式会社専務取締役 松浦勝人氏、同常務取締役 千葉龍平氏が、2004年8月1日付で取締役を辞任したことに関し、その経緯及び当社の今後の取り組みにつきお知らせいたします。 
1.取締役会の経緯
 2004年7月30日に開催されたエイベックス株式会社の取締役会にて、千葉龍平氏に対するエイベックス株式会社の常務職及び株式会社アクシヴ代表取締役社長職の辞任勧告あるいは解任議案が上程されました。同議案上程の背景は次の通りです。千葉氏が行っていた利益相反取引が将来的には問題になるであろうと当社側は判断し、これを未然に防ぐために対策を協議してまいりました。しかしながら当社側と千葉氏との間に見解の相違が残り、本件取引解消の目処がたたず、コンプライアンス上の問題が看過し得ないと当社側は判断し、本議案を上程、審議し、承認されました(取締役総数10名、出席取締役数8名、利害関係人を除く議決権を有する取締役数7名、賛成6名、反対1名)。また、同取締役会において、千葉氏に対する辞任勧告が承認され、同氏より当社常務職及び株式会社アクシヴ代表取締役職の辞任が表明された後、松浦勝人氏から、経営方針について見解が異なるとの理由により依田代表取締役に対する解任動議が提出されました。本議案は審議の後、否決されました(取締役総数10名、出席取締役数8名、利害関係人を除く議決権を有する取締役数7名、賛成2名、反対5名)。その後同日付で松浦氏、千葉氏両名より同時に、一身上の都合を理由にエイベックス株式会社取締役及び株式会社アクシヴ取締役の辞任届けが提出され、当社及び株式会社アクシヴは7月31日24時付でこれを受理したものです。

2.報道に対するコメント
(1)本日の報道の一部には、以前から代表取締役会長兼社長である依田 と松浦氏の間で意見対立があったという記事内容がありましたが、経営方針を巡って見解の相違は従前よりありました。依田会長が当社の経営に関与して以来16年間、ビジネス経験、見識、世代の異なる依田、松浦両氏の間で、依田会長の当社グループ全体を統括する経営者としての理性と、松浦氏のクリエイターとしての感性により、意見が相違することは当然ありました。こうした意見の相違があり、その中でバランスをとって経営してきたことこそが、現在当社がここまで成長発展してきた原動力であったと当社では考えています。16年間お互いに支えあいながら協調して当社グループの発展のために尽力してきたことはまぎれもない事実です。
(2)松浦氏は当社創業メンバーの一人であり、当社の制作宣伝事業本部長として音楽制作全般を統括していました。千葉氏は当社常務であり、かつ当社の100%子会社でアーティスト・マネジメントを担当する株式会社アクシヴ代表取締役でした。この両名の辞任により、当社所属アーティストが大量に離脱してしまうのではないか、社員の退職も相次ぐのではないかとの懸念が一部報道等で取り沙汰されております。当社としては、アーティスト及び社員に対し、このような事態に至った経緯をきちんと説明することが責務であると考えており、必ずや理解してくれるであろうと信じています。音楽制作に関しては、これまでも数々のヒット曲を作り出してきた制作スタッフ(A&R)を当社は擁しており、制作力が衰えることのないよう引き続き努力を続けてまいります。
3.当社の将来展望
 当社グループは創業20周年を迎える2008年に向け、中長期経営戦略「SS21(Success Story 21)」を推し進め、既に発表している通り構造改革を図っています。今回の松浦、千葉両氏の辞任による方針の変更は一切ありません。今回の取締役2名の辞任を大きな糧として、当社グループを着実に成長発展し続けるエンタテインメント・コンテンツの制作企業集団へと躍進を図ってまいります。以上