NHK-GTV/NHKスペシャル「研修医〜初めて患者と向き合う若者の記録」

佐久総合病院
PD:高倉基也 取材: 俣野周作 EP:千葉聡史 ED:高橋寛二 和田崇義 SE:小野さおり 神山勉 NA:杉本るみ

 昨年4月、高まる医療不信を背景に、36年ぶりに研修医制度が変わった。「幅広い知識と技術を持ち、人間性の豊かな医師を育てるため」として、2年間をかけ様々な診療分野で学ぶ現場での研修が義務化されたのだ。
 長野県臼田町にある佐久総合病院には、5月、”新研修医制度1期生”の15人が集まってきた。在宅医療など、地域に密着した医療を続けることで知られているこの病院で学びたいと、全国各地から集まってきた若者たちだ。母親が受けた医師の誤診から医療不信になった人、病気の治療を続けながら医師になった人、医療過疎の村での医療を志す人など、共通するのは患者と向き合う医療を学びたいという熱い思いである。
 しかし自らの患者を受け持つようになった研修医たちは、理想の医療を実現することの大変さを知ることになる。苦しむ患者を直視する事の厳しさ、そして、患者の思いとは異なる家族の思いを受け止める事の難しさ。次第に、「患者のための医療とは何なのか?」と自問自答を繰り返すようになっていく。
 番組では、佐久総合病院で、去年医師となった研修医たちに密着。患者と向き合う中で葛藤を繰り返す研修医たちの姿を通して、いま、医師に何が求められているのかを探っていく。<<