NHK-ETV/土曜フォーラム/世界遺産登録記念シンポジウム『紀伊山地の霊場と参詣道』

・基調講演 河合隼雄「日本の自然と文化」
・シンポジウム「日本の宝を世界の宝へ」 メヒテルド・ロスラー(UNESCO世界遺産選定事務局)アンセルモ・マタイス(聖母女学院短期大学学長)川勝平太(国際日本文化センター教授)宇多喜代子(俳人熊野大学中上健次主宰)柿本善也(奈良県知事)
※指定区域・・・吉野六峯・熊野・高野山
大峯奥駈道 役行者 高野山町石道 空海 真言密教 熊野三山熊野那智大社、熊野速玉大社、熊野本名大社)中辺路 王子(小さな社) 伊勢路 大辺路 
世界遺産センター指定理由(独自の神仏習合、東アジアの文化の発展に寄与している、1000年以上の宗教文化、総合的評価、巡礼道が登録されることは極めて異例、景観と蓄積)
(柿本)「真剣なことの拠り所」「排他性のない神仏習合が生活に根付いた。平和であることの証左」 (マタイス)ジオネッラ?「杉の木は神を信じる。まっすぐに天に昇る」(宇多)「人知、人力ではどうにもならない力、畏れを感じる」(川勝)「遺産条約は1972年。日本が参加を考えたきっかけは1992年のリオの地球環境開発会議。20年放置した。今回の登録の意味は、面的な拡がり、さらに点と面と参道という<線>が入ったこと。険しいが故の不便さが開発から免れさせた」
※地元の取り組み①大辺路(田辺〜すさみ〜那智勝浦)宮田坂・仏坂・長井坂 古道の復元 辻田友紀(ボランティア・リーダー)②三重県海山(みやま)町 伊勢路 「道の駅」馬越弁当 花みょうが寿司 「海山風土's(フーズ)の会」(浅尾さん)③奈良県十津川村 小辺路 西川中学校(鈴木教諭)
サンティアゴ・デ・コンポステーラ(1993登録)AD44 聖ヤコブサンティアゴ十二使徒のひとり)の亡骸が9世紀に発見。ローマ、エルサレムとともに三大巡礼地となる。帆立貝。巡礼地の民宿(アルベルゲ)。1800のモニュメント、1196の最古の巡礼文書。フランス領域は保存されていない。大聖堂は1985登録。
(川勝)両方とも<半島>。帆立も海に関係がある。聖ヤコブの亡骸はガリシアの海岸にあがった。ゲーテは<ヨーロッパはサンティアゴによって生まれた>という。ヨーロッパの一体感を生んだ。(マタイス)心の不景気(ロスラー)スペイン政府が歴史遺産委員会を1962年に創設。1987年、EU委員会が文化を育んだ道と指定してから、巡礼ブームへ。1993年ユネスコで「道の根拠」「道の定義」「巡礼道のコンセプト」をめぐって大議論。「イベリア半島と大陸との交流を担う」と位置づけられた。(宇多)大辺路 駅名「スサミ」「ミロズ」 「熊野はすべてのひとに開かれていたい」(中上健次