夜の「10秒」朝は「9秒」に、時間感覚を実験で確認

読売新聞

時間を感じる「物差し」は24時間周期のリズムで変化し、朝は夕方よりも時間が経過するのが速いと感じることが、国立精神・神経センターの内山真・精神生理部長と栗山健一研究員らの研究でわかった。時間は、うれしい時は速く、悲しい時は遅く感じられるのは、多くの人の実感だが、時間帯によっても感じ方は変わっているようだ。研究グループは、18歳から24歳の男性14人を対象に、明るさなどが一定の部屋で安静にした状態で、10秒と感じる長さが、1日の時間帯によってどう変化するか調べた。午前7時には、平均12・3秒だった「10秒」は、時間とともに徐々に短くなって、午後9時には平均11・3秒になり、約1割の差が生じた。夜の「10秒」は朝では「9秒」に感じられる計算だ。さらに、連続して実験を続けると、朝になるにつれて、「10秒」の長さは再び長くなり、ほぼ24時間周期で時間の感じ方が変化することが分かった。